ヘルスプロモーション(Health Promotion)は「人々が自らの健康をコントロールし、改善できるようにするプロセス」とオタワ憲章で定義されています。
1986 年に発表された WHO(世界保健機構)の 21 世紀に向けた健康戦略、それが「ヘルスプロモーション」です。
むし歯や歯周病になる原因は、生活習慣(ライフスタイル)の中にあります。その生活習慣の中にある健康を阻害する問題を自分自身で認識し、主体的に解決できるよう我々専門家と一緒に考え実践していくことがヘルスプロモーションです。
最も大切なことは生活の質(QOL)を保つこと
最も大切なことは生活の質(QOL)を保つこと、高めることです。そのためには患者さん自身が病気になったときだけ医療を受けるのではなく、主体的に健康について考え、問題があれば解決していく姿勢が大切です。私たち(歯科衛生士、歯科医師)は、そのお手伝いをするだけです。また社会的な環境整備も専門家や行政に必要とされます。
上記の図はヘルスプロモーションの説明としてよく使われるものです。ヘルスプロモーションの基本は、患者さん自身が健康、QOL の向上に向かって努力をすることです。医療機関等の専門家や、行政の仕組みはあくまでそれをお手伝いするのが基本なのです。
足腰が弱らないためには、多少の運動等の努力が必要だと思います。怪我をしないように家にじっとしているだけでは足腰は弱ってしまいますよね。このことは体のことすべてに言えることなのです。
日本の医療システムは疾病が起きたときのためにしか考えられていません。予防ですら保険で受けることができません。ましてや健康増進のためのシステムは全く無いと言っても過言ではありません。
システムを変えることは私だけの力ではできません。医療者側も患者側も行政も、ヘルスプロモーションのシステムがどれだけ大切で、QOLに影響しているかを知り考えていく必要があると思います。
私はまずは医院でできるヘルスプロモーションを、パール歯科で実践していきたいと思っています。